認知症の母描いた漫画家・岡野さんトーク 新居浜
認知症の母との思い出をつづったエッセー漫画「ペコロスの母に会いに行く」の作者・岡野雄一さん(66)=長崎市=が28日、愛媛県新居浜市大生院の県総合科学博物館でトークライブショーを開いた。介護を受ける高齢者やその家族ら約300人を前に、気持ちにゆとりを持つよう呼び掛けた。
岡野さんは、グループホームに入所していた母が認知症が進むにつれて笑顔が増え、「いい感じでぼけていった」と回顧。つらい思い出として母に自分が息子と理解されなくなったことを挙げた。
岡野さんは「親にとっての一番の親不孝は介護で子どもが倒れること。親を忘れる『プチ親不孝』で自分の時間を持ってほしい」とアドバイス。自分と亡くなった母を即興で描いたり、生演奏を披露したりして会場を沸かせた。